ニットの洗濯&脱水方法|型崩れを防いでふわふわ感をキープ!
お気に入りのニット、洗濯機で洗っても大丈夫?型崩れや縮みが心配で、お手入れ方法が分からない…そんなあなたに朗報です。ニットの洗濯と脱水方法を、洗濯機・手洗いそれぞれの場合で詳しく解説。洗濯表示の見方から、素材別の注意点、よくある失敗と対策をご紹介します。おしゃれ着用洗剤を使った適切な洗い方や、タオルを使った効果的な脱水方法をマスターすれば、ふわふわのニットを長く愛用できます。もう型崩れの心配をすることなく、お気に入りのニットを自信を持って洗濯しましょう。
目次
ニットの洗濯表示をチェック
ニットを洗濯する前に、必ず洗濯表示を確認しましょう。洗濯表示には、洗濯方法、乾燥方法、アイロン方法など、衣類のお手入れ方法が記されています。ニットは素材や編み方によって適切な洗濯方法が異なるため、洗濯表示に従うことで型崩れや縮み、色落ちなどのトラブルを防ぐことができます。
洗濯表示は、国際規格であるISO 3758「繊維製品−洗濯取扱い表示記号」に基づいて表示されています。基本的な記号に加え、日本語で補足説明が加えられている場合もあります。
洗濯表示の見方
洗濯表示は、5つの基本記号と付加記号の組み合わせで構成されています。
洗濯
漂白
乾燥
アイロン
クリーニング
洗濯表示がない場合
洗濯表示がない場合は、素材を参考に洗濯方法を判断します。ウールやカシミヤなどのデリケートな素材は、手洗いが推奨されます。また、色落ちしやすい素材は、単独で洗うか、クリーニングに出すのが安全です。不明な場合は、クリーニング店に相談するのがおすすめです。
洗濯表示を確認することで、大切なニットを長く美しく保つことができますので、必ず確認するようにしましょう。
洗濯機を使う場合の脱水方法
洗濯機でニットを脱水する場合、以下の3つのポイントをしっかり守ることで、型崩れや縮みを最小限に抑え、ふわふわの風合いを保つことができます。
おしゃれ着洗いコースを選択
ニットを洗濯機で脱水する際は、必ず「おしゃれ着洗い」または「手洗い」コースを選択しましょう。これらのコースは、通常の洗濯コースに比べて、洗濯槽の回転速度が遅く、衣類への負担が少ないため、デリケートなニットの風合いを保つのに最適です。ドラム式洗濯機の場合は「ドライ」コースも適しています。コース名はメーカーによって多少異なる場合があるので、取扱説明書を確認しましょう。
洗濯ネットは必須
洗濯ネットを使用することで、ニットが洗濯槽内で他の衣類と絡まるのを防ぎ、摩擦による毛羽立ちや型崩れを軽減できます。ニットのサイズに合った洗濯ネットを使用することも大切です。大きすぎる洗濯ネットでは、ニットが中で動いてしまい、型崩れの原因となる可能性があります。小さすぎる場合は、ニットが窮屈になり、これもまた型崩れにつながる可能性があります。洗濯ネットに入れる前に、ボタンやファスナーを閉めておくことも忘れずに行いましょう。
脱水時間は短めに設定
脱水時間は短く設定することが重要です。長く脱水しすぎると、ニットが伸びたり縮んだりする原因になります。おしゃれ着洗いコースでは、標準で脱水時間が短めに設定されていることが多いですが、心配な場合はさらに短く設定しましょう。一般的には30秒~1分程度の脱水時間で十分です。素材によっては、脱水時間をさらに短縮するか、脱水自体を省略し、タオルドライのみで済ませるのも良いでしょう。以下の表を参考に、素材に合わせた適切な脱水時間を選びましょう。
素材 | 推奨脱水時間 |
---|---|
ウール | 30秒~1分 |
カシミヤ | 脱水なし、もしくは15秒~30秒 |
コットン | 1分~2分 |
アクリル | 1分~2分 |
上記はあくまでも目安です。洗濯機の機種やニットの状態によって調整してください。心配な場合は、手洗いでの脱水を検討してみてください。
手洗いでニットを洗濯する場合の脱水方法
デリケートなニット素材は、洗濯機よりも手洗いで優しく洗うのがおすすめです。型崩れや縮みを最小限に抑え、長く愛用するためにも、正しい手洗いと脱水方法をマスターしましょう。
洗剤は中性洗剤を使用
ニットを傷めずに洗うためには、中性洗剤の使用が不可欠です。おしゃれ着用洗剤として販売されているものが代表的です。アルカリ性洗剤は、ウールやカシミヤなどの動物性繊維を傷める可能性があるので避けましょう。また、漂白剤も使用しないでください。変色や脱色の原因となります。
すすぎは十分に
洗剤が残っていると、ニットがゴワゴワしたり、変色の原因になることがあります。すすぎは、洗剤の泡が出なくなるまで、丁寧に数回行いましょう。洗面器に水を溜めてすすぐ方法と、流水ですすぐ方法がありますが、流水ですすぐ方がより確実です。特に、柔軟剤を使用する場合は、すすぎをしっかりと行うことが大切です。
脱水はタオルで優しく
手洗いの場合、洗濯機のように強い脱水はできません。ニットを優しく脱水するために、タオルを活用しましょう。洗濯機での脱水は、ニットの型崩れの大きな原因となります。手洗いした後の濡れたニットは非常にデリケートな状態です。ゴシゴシ擦ったり、ねじったりすると、繊維が傷んで型崩れしやすくなります。タオルドライで優しく水分を吸い取ることが、ニットを長持ちさせる秘訣です。
タオルドライの方法
まず、乾いた大きめのバスタオルを広げます。その上に、洗濯したニットを平らに置きます。ニット全体を包み込むようにバスタオルで巻き、優しく押さえて水分を吸収させます。ニットの種類によっては、何度かタオルを取り替える必要があるかもしれません。 水分を十分に吸い取ったら、次の工程である「平干し」に移ります。
このように丁寧に脱水することで、型崩れを防ぎ、ふわふわな風合いを保つことができます。
ニットを干す時のポイント
丁寧に洗濯したニットも、干し方を間違えると型崩れや縮みの原因になってしまいます。ニットの風合いを保ち、長く愛用するためにも、正しい干し方をマスターしましょう。ポイントは「平干し」と「風通しの良い日陰干し」です。
平干しで型崩れ防止
ニットはハンガーにかけると、重みで伸びて型崩れを起こしやすいため、平干しが基本です。平干しには様々な方法がありますが、ニットの素材や大きさによって最適な方法を選びましょう。
平干しマットの活用
平干しネットやメッシュ素材の平干しマットは、通気性が良く乾きやすいのがメリット。折りたたんで収納できるため、省スペースで保管できます。厚手のニットの場合は、下にタオルを敷いてさらに通気性を良くすると◎。100円ショップでも手軽に購入できるので、ぜひ活用してみてください。
バスタオルの上で干す
平干しネットがない場合は、清潔なバスタオルの上で干すのもおすすめです。バスタオルが水分を吸収してくれるので、乾きも早くなります。乾ききる前に、形を整えながら裏返すと、より綺麗に仕上がります。
方法 | メリット | デメリット | 向いているニット |
---|---|---|---|
平干しネット・マット | 通気性が良い、乾きやすい、省スペース | 厚手のニットは乾きにくい場合も | 薄手のニット、セーター、カーディガン |
バスタオル | 手軽、水分を吸収してくれる | 場所をとる、バスタオルが濡れる | 厚手のニット、セーター |
洗濯表示をよく確認し、推奨されている干し方に従いましょう。
風通しの良い日陰で干す
日光に当てると、ニットの色褪せや変色の原因になります。また、急激な乾燥も縮みの原因となるため、風通しの良い日陰で干すのがベストです。直射日光を避け、優しく風を通して乾かしましょう。
扇風機や除湿機の活用
部屋干しする際は、扇風機や除湿機を活用することで、乾きを早めることができます。扇風機は、直接ニットに風を当てすぎないように、少し離れた場所に置き、空気を循環させるようにしましょう。除湿機は、部屋の湿度を下げることで、生乾き臭を防ぐ効果も期待できます。
これらのポイントを踏まえ、適切な干し方でニットをケアすることで、長くふわふわの風合いを保つことができます。お気に入りのニットを大切に扱い、長く愛用しましょう。
よくある失敗と対策
ニットの洗濯で起こりがちな失敗と、その対策について詳しく解説します。適切な対処法を知ることで、お気に入りのニットを長く美しく保つことができます。
縮み
ニットが縮んでしまう原因は、主に熱湯や乾燥機の使用、不適切な洗剤選びです。ウールやカシミヤなどの動物性繊維は特に熱に弱いため、水温には注意が必要です。
縮んでしまった時の対処法
縮んでしまったニットを元に戻すのは難しいですが、以下の方法を試すことで改善される場合があります。少量のヘアトリートメントを溶かしたぬるま湯に30分ほど浸け置きした後、優しく伸ばしながら形を整えて平干ししましょう。
毛玉
毛玉は、繊維の摩擦によって発生します。洗濯機で洗う際や着用時の摩擦が主な原因です。素材によっては毛玉ができやすいものもあるので、注意が必要です。
毛玉の予防と対策
毛玉を防ぐためには、洗濯ネットを使用したり、裏返して洗うのが効果的です。できてしまった毛玉は、毛玉取り器を使って丁寧に除去しましょう。
色落ち
色落ちの原因は、染料の性質や洗濯方法にあります。濃い色のニットは特に色落ちしやすいので、他の衣類とは分けて洗うことが重要です。
色落ちの予防と対策
色落ちを防ぐには、中性洗剤を使用し、洗濯時間は短めに設定しましょう。また、塩や酢を少量加えることで色落ちを軽減できる場合があります。
失敗 | 原因 | 対策 |
---|---|---|
縮み | 熱湯、乾燥機、不適切な洗剤 | ぬるま湯、平干し、適切な洗剤を使用 |
毛玉 | 摩擦 | 洗濯ネット使用、裏返し洗い、毛玉取り器 |
色落ち | 染料の性質、洗濯方法 | 中性洗剤、単独洗い、色止め剤 |
これらの対策を参考に、ニットを適切に洗濯し、長く愛用できるようにしましょう。上記以外にも、風合いを保つためには柔軟剤の使用を控えたり、漂白剤は使用しないなど、素材に合わせたケアが必要です。心配な場合はクリーニング店に相談するのも良いでしょう。
素材別の洗濯と脱水方法
ニットの素材によって適切な洗濯と脱水方法は異なります。素材に合った方法を選ぶことで、型崩れや縮み、風合いの変化を防ぎ、長く愛用することができます。
ウール
ウールはデリケートな素材のため、洗濯表示をよく確認しましょう。多くの場合、ドライクリーニングが推奨されています。自宅で洗濯する場合は、おしゃれ着用洗剤を使用し、水温は30℃以下に保ちましょう。洗濯機を使用する場合は、洗濯ネットに入れ、「おしゃれ着洗い」コースを選び、脱水は短時間で行います。手洗いの場合は、優しく押し洗いし、すすぎは十分に行いましょう。脱水はタオルに挟んで水気を吸い取り、平干しで陰干しします。
ウールは縮みやすい性質があるため、熱湯や乾燥機は避けましょう。また、アルカリ性洗剤も使用しないでください。
カシミヤ
カシミヤは高級素材であり、非常にデリケートです。そのため、ドライクリーニングが推奨されています。どうしても自宅で洗濯する場合は、おしゃれ着用洗剤を使用し、水温は30℃以下に保ち、優しく手洗いしましょう。洗濯機は使用せず、すすぎは十分に行いましょう。脱水はタオルに挟んで水気を吸い取り、平干しで陰干しします。直射日光は避け、風通しの良い場所で干しましょう。
カシミヤは摩擦に弱いため、ゴシゴシ洗いや絞りは厳禁です。また、柔軟剤の使用も避けましょう。
コットン
コットンは比較的手入れが簡単な素材です。洗濯機で洗えるものも多いですが、洗濯表示を確認しましょう。洗濯ネットを使用し、おしゃれ着洗いコースで洗うのがおすすめです。脱水は短時間で行い、形を整えてから干しましょう。手洗いの場合は、水温は30℃~40℃で、中性洗剤を使用します。すすぎは十分に行い、脱水は洗濯機を使用する場合は短時間、手洗いの場合はタオルドライで行います。
コットンは縮みやすい場合があるので、乾燥機は高温設定を避けましょう。また、色落ちしやすい色の場合は、単独で洗うのがおすすめです。
アクリル
アクリルは、洗濯機で洗えるものが多く、比較的扱いやすい素材です。洗濯ネットを使用し、おしゃれ着洗いコースで洗うのがおすすめです。脱水は短時間で行い、形を整えてから干しましょう。手洗いの場合は、水温は30℃~40℃で、中性洗剤を使用します。すすぎは十分に行い、脱水は洗濯機を使用する場合は短時間、手洗いの場合はタオルドライで行います。
アクリルは熱に弱いため、乾燥機の使用は避け、風通しの良い日陰で平干ししましょう。また、毛玉ができやすいので、着用後は毛玉取り器などでこまめにお手入れするのがおすすめです。
素材 | 洗濯方法 | 脱水方法 | 乾燥方法 | 注意点 |
---|---|---|---|---|
ウール | ドライクリーニング推奨、おしゃれ着洗い(水温30℃以下) | 短時間脱水、タオルドライ | 平干し、陰干し | 縮みやすい、アルカリ性洗剤不可、熱湯・乾燥機不可 |
カシミヤ | ドライクリーニング推奨、手洗い(水温30℃以下) | タオルドライ | 平干し、陰干し、直射日光不可 | 摩擦に弱い、柔軟剤不可 |
コットン | 洗濯機可(おしゃれ着洗い)、手洗い(水温30℃~40℃) | 短時間脱水、タオルドライ | 形を整えて干す、乾燥機高温設定不可 | 縮みやすい場合あり、色落ち注意 |
アクリル | 洗濯機可(おしゃれ着洗い)、手洗い(水温30℃~40℃) | 短時間脱水、タオルドライ | 平干し、陰干し、乾燥機不可 | 熱に弱い、毛玉ができやすい |
まとめ
ニットの洗濯と脱水は、素材や洗濯表示に合わせて適切な方法で行うことが大切です。洗濯機を使う場合は、おしゃれ着洗いコースと洗濯ネットを使用し、脱水時間は短めに設定しましょう。手洗いの場合は、中性洗剤を使用し、タオルで優しく包んで脱水します。干す際は、平干しで風通しの良い日陰を選び、型崩れを防ぎましょう。縮みや毛玉、色落ちなどのトラブルを防ぐためにも、素材に合った適切な洗濯方法を実践し、長く愛用できるよう心がけましょう。ウールやカシミヤなどのデリケートな素材は特に注意が必要です。これらのポイントを押さえることで、お気に入りのニットをふわふわの状態で長く楽しむことができます。
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